「ごきびる」と読むらしい。
雪に埋もれた廃屋が軒を連ねていた。
ほとんどは長年の風雪で潰れ、かつての団欒の面影を失っていたが、それでも「かつての主」を偲ぶ表札だけが過去の存在を主張していた。
小さな港には、「プレジャーボートお断り」の立て看板があった。
真新しく見えたのは、タコなどを入れるための発泡スチロールの箱の「白さ」のみか。
雪かきしていた老婆が、すれ違うだけの関わりの私に頭を下げてくれた。
平日でありながら、思う所あり、時間ができた。
「濃き昼(下がり)」となった。
(お暇でしたらphoto galleryへ…みたいな。)