実際、この1週間は慌ただしかった。
わずか1週間で公私含めた葬が4つもあった。
俺のオヤジは、俺が15の時に倒れ、以来12年余り寝たきりでこの世を去ったが、悲しいと言うより、むしろこれでオヤジは自由を取り戻すと想像するとほっとした記憶がある。
わずか26歳だったこともあり、随分と多くの方々が弔問に来てくれたことは、随分な励ましとなり、感動を覚えた。
それ以来、なんとなく面倒だと思われた参列も、心と足が自ずと向くようになった。
忙しいとは、「
心を亡くす」と書く。
だから、忙しい中だからこそ弔意を示すというのが心を亡くさぬ大切な手段だと覚えた。
とはいえ、なかなか
あわただしかった。
けれどもこうやって振り返ると、字面ほど心は荒れないんだな。