寄る年波と、「お願いしまーす!」と元気にかかってくる中学生にケガなく過ごすには、ほどほどの補強運動は欠かせない。
(永年スポーツジムに通うが、しかし、最近ちょっとやりづらい)
アップ中、隣のご婦人が
「あわ…あわ、あ、わわ!…」と、
なにか化け物にでも出くわしたように、慌てふためいている気配を感じた。
(なんと、視線は俺に向いている)
「そ、そんなことやって、く、首折れないの?」と、驚愕しながら尋ねてきた。
(ちょっと
ブリッジやってただけなのに)
直に見るのが初めてだったらしいが、
「そんな目で私を見ないで!」…と言いたかった。
…かと思えば、見知らぬ初老の紳士が近づいてきては、いきなり
「腕周り何センチあんの?」と聞いたかと思えば、いきなり俺の腕を
モミモミしてきた。
あまり心地よくなかったので、さりげなく離れたらまた近づき、今度は
「握力はいくつ?」と聞いてきたので、
「いやー最近は落ちてますよ。」とさりげなくかわす。
(ここで冷たくできないのが俺のいいトコか?)
「ところであなたはいくつですか?」と逆に尋ねたら、
「61ですよ。」ときた!。
細身の見かけに依らずすごいなと思ったら、
「ボク、もうすぐ62歳なんです。若いでしょ?」
(…どうもかみ合わない)
「スポーツ自夢(ジム)」…いいだけ喰って、
太ったと言っては痩せに来る者の集う場所。
そろそろ俺も、趣旨を変えるべき頃かな。