バスケ界の女王マユミが来てくれた。
【白中】船引まゆみ選手来校
俺がまだ駆け出しの頃の生徒達は非常に印象深いが、とりわけ思いで深い。
彼女にとって俺は1年の時の担任でしかないが、その後を持たれた先輩教師の高瀬氏と佐川氏をがこれまた俺にとっても教師である。
マユミ曰く、「とにかく高瀬先生は誉めてくれた。」
良いときばかりではなく、ふだんから小さいことをいちいち見つけては誉めてくれていた。
若手だった俺とて同感。
勢いと思いつきだけで物事を進めようとするところは今も変わりないが、若い頃はノウハウがない分もっと暴走していたと思われる。
高瀬氏は、それでも好きにやらせてくれた数少ないプロ教師の一人。
定年退職を間近に控えてもなおバスケ部の指導にあたり、マユミたちを育てた佐川氏。
新聞記者の後輩は、当時その様子を風貌から当てた「ライオン先生」と題して記事にしてくれた。
この二人のプロ教師の技がプロ選手を生み、
今日の日を呼んだ。
さて、プロ選手を間近に見る子供達の眼差しは、これこそ世界平和を象徴する光を放つ。
現場のごちゃごちゃとした能書きからはなかなか見られないものだ。
様々な良好の相乗効果を
「ハッピーサイクル」と名付けた先輩教師の泉氏はすでにこの世にいない。
せめてそのアイディアを技として継承したい…と思ったさ。