休日勤務帰りに、ちょっとスーパーで買い物をしていたら、例のごとく昔の教え子から声がかかった。
何年か前に結婚式にも呼ばれ、家も近い彼女から、夕食の招待を受けた。
一息ついて、三姉妹とそれぞれの旦那と子供が集う「ガレージ焼き肉」に、チャリンコでのっこり顔を出したさ。
久しぶりもいいのだが、旦那の240Zには非常な興味が及ぶ。
…で、キーを捻り、フユールポンプのコンコンという音を聞き、アクセルを踏みつつさらにキーを捻り、L24は雄叫びをあげた。
「じゃぁちょっと借りるね」
キャブのクルマに乗ることすら今や稀だが、ましてや240Zだもん。
縦に並んだマフラーから発するノスタルジックなエクゾーストノート、サポートのない超か細いステアリングからのインフォメーション…すべてが新鮮で、ちょいと一回りでも路上の視線を感じる。
なんでだろう、なんでだろう…これだけ昔の人々が夢見た今のクルマに乗っているのに、昭和48年のクルマが無茶苦茶楽しいのはなんでだろう。
カミさんたる教え子は「こんなクルマに!」とかぶつくさ言うのだが、旦那と俺は意気投合。
リヤのフェンダーラインを眺めながらのビールは格別。
実は、国内でも少数のジェットヘリコプター操縦士の資格を持つ旦那。
せっかくだから色々聞けば、これがまた面白い、面白い、興味津々。
「ハチを貸すからヘリコ乗らせ!」と無茶なお願いをし、我が家に無事帰還す。
それにしても、ヘリコのローターのようにクルクル回る人生はこれもまた面白い。