会場である中央中は、ジャッキーこと川崎さんが今年赴任したばかりである。
技術室というのは一つの小宇宙であり、ベテランとはいえ未だ整理のつかない物もあって当然。
それをいいことにあちこち勝手に漁らせてもらう。
伝統校だけあり、漁れば大概のものは揃うようだ。
|そういえば、製作物の紹介が遅れたが、「折りたたみイス」である。
|複雑なようで、よくよく見れば部材の規格は大まかに3種類しかない。
|間伐材であり、これなら物の割にはコストも驚くほど下げられよう。
|発展性もあるし、多様なニーズにも応えていただけると伺った。
|木質の丸棒材を接合材として利用しているところが興味深い。
図々しく、隠れていたルーターやガスバーナー等々を動員し、ぼちぼち仕上げにかかる。
「やっぱり焦がすんだ」と声がかかるとおり、焦がすンです。
バーナーで焼くのはなんつっても面白いし、見てくれも個性的だ。
なにはさておき、松ヤニがくっつくイスに座りたいなんてヤツはおらんだろうし。
しかも、ムラ無く焦がす…これがなかなか難しいから面白い。
なんなら、がっちり焦がしてブラシを掛けるのも一興。
表面が凸凹してちょっとアンティーク。
クリヤーを吹くのは後日としよう。
…つづく

あくまでも「試作」だが、集まった仲間の各々に試作に対するコンセプトの違いがあるのも面白い。やっつけ製作派から授業シミュレーション派まで、それぞれの考えで取り組んだ。これが楽しいのである。
で、俺はというと…超手抜き派…柔道部物語で言えば名古屋タイプか。
差し金で測ることすらせず、ほとんど現物あわせと目見当でやった。
なんでかというと…試作だから。
(ウソ…性格だから)

それでもこだわるところは手を抜かないし、左右対称であったり可動部分はやはり合わせてやった方がよい。
段々と椴松材がカタチになってきた。
周りを見ると、けっこうみんな気合いが入っている。
それまでツッこんだりボケ咬ましてたのが段々と口数少なくなってくる。
段々と、周りは周りと違うことをやってみたくなるのが性か。
つづく
今日は、
北海道水産林務部林務局林業木材課より伊藤主任様、
広教資材より押岡社長様をお招きしての研究会だった。
「食育→地産地消」という言葉は、北海道では割と目に耳に馴染み深くなったが、今回は「
木育→地
材地消」を技術の学習に取り入れてはどうかという提案がテーマだ。
木材に限らず、様々な資材が本州に送られ、そして「ラベル」を貼られて逆移入されている例は珍しくない。輸送や仲介の分、余計なエネルギーとコストが余儀なくされている。
反面、良質の道産木材が相場の影響で紙の原料や梱包材となってしまっている現状もあるという。
森林資源は、上手に管理…循環させないと有効に活用できないばかりか、二酸化炭素の吸収力も落ちてしまう。
その他諸々を含めたプロジェクトを立ち上げようというような提案を土台に、教材開発を行おうという趣旨だ。
ハリギリことセンノキと、トドマツのいずれかをチョイスする。
センノキがコルクの代用からそういわれたとか、下駄の材料としてキリの代用であり、ハリがあるからそう呼ばれたことなど、なかなか興味深い。
俺は、「トトロップ(アイヌ語)」が由来の、年々枝が段々になるから「
椴松」とあてられた方を選んだ。
(理由はのちほど)
つづく